リプリー
2000年のマット・デイモン主演の映画「リプリー」を観た。
マット・デイモンの映画を観るのはたぶんこれが初めてですごく良かった。
ジュード・ロウが出てたから観たんだけれどもジュードはすかした男の役はやはりあんましやな。
マット・デイモンは前から思ってたけど顔が ディカプリオに似てて演技も今回観てかなり似てるなと思った。
表情とかすごく似てるんだよね。役が役なのでもう少し体型がなよなよしかったらもっと良かったと思う。
だってこの役で結構鍛えてる身体なのはおかしいからなぁ。って思ったけど、ああそうか、逆にこの役だから鍛えてるんだ、憧れて。三島由紀夫みたいに。なるほどな。でもやっぱり最初は華奢な体つきで徐々に鍛えていくほうがよかった ジュードとの違いが最初は大きいほど良かった。
ジュード・ロウの顔は白黒映画の時代でも全然いける顔だよね。
ちょっとこの顔でこの日焼け、うわーくっどいなぁと思ったが。
でも厭味のないプレイボーイを上手く演じてたな。厭味のなさはジュード自身の持ち味なんだけれども、この映画に当たってはそれが、逆に、良い映画にした気がする。
嫌な性格のプレイボーイ男ならごまんとおるやろけど、すごく嫌な事ゆうてんのに、まったく厭味がなくてさわやかで無垢で素敵な男、そんなプレイボーイがあなたの目の前にいたらどうしますか? ] 「べつに」
本当ですか?
いっやあー妬んじゃったりとか、羨ましくなったりとか。
何に?ってゆうと、なんなんでしょうね。僕の場合。
何故今頃聞くんだ?って言われても・・・さあ、ただ僕は僕に聞いてみただけですけども。
やっぱり、素敵に映るからなんでしょうけど。
でもなんで素敵に映るのかって思うと。
僕は、あれを持ってるからこれを持ってるからってゆうよりは。
ああ、なんか生き生きと生きてるよなぁ、というその存在に。
ただ、魅かれてしまうってゆう気がしましたね。
で、その人を魅了してしまう罪な男であるジュード演じるディッキーにマット・デイモン演じるトム・リプリーが出会ってしまった。
ほんとに、嗚呼・・・出会ってしまった・・・っていう出会いなわけですけども。
ディッキーのおらんときに、ディッキーの部屋で彼の服を着てトムは歌を歌って踊る。
はしゃいで楽しそうに歌って踊るマットが可愛い。
なのでもう僕はジュードからマットに乗り換えようと思います。
って写真のスペースが多すぎて、文章が追いつかなくって困ってます。
性格的にはちょっとこいつ何考えてんのかわからんくて怖いなっていうのを徐々に醸し出してくるのですが [ ] それ以外では好青年でもあるしこういったチャーミング極まりない部分があるわけです。
で、そうゆう部分をわかってやれない上流階級でプレイボーイのディッキー。
この電車の窓越しにディッキーの顔に自分の顔を重ねるトムのシーン、とかね、結構いろいろ深くていいシーンが詰まってます、この映画には。原作を読んでいないので、細部はちょっと知りえないのだが
徐々に、なのか、最初から、なのか、まあゆうとネタバレになるので言いませんけど。何も知らないで観るほうが面白いと思います。
良い表情です。やはり役者は表情が命なんですよね。何より、表情です。 Zzzzzz・・・・・・
もう少し、切なさを出せる撮り方をしたら、もっと良い映画だったと思うのですが。
このシーンもとてもいいですよ。
僕の大好きなヴィヴァルディのスターバト・マーテルを演奏しています。
トムはもともとクラシックが好きで、それがディッキーと知り合ってじっくり一人でしんみりと聴くクラシックとは違ったその時代(1950年代)の最先端の音楽であるジャズに魅了されていくわけです。
でもトムはジャズが一時の夢だったのだと覚めるかのようにクラシックに戻ってゆく、ってゆう心理を表した描写、それがこの終盤のスターバトマーテルの悲しい響きでよく表されています。
罪人ほど神の国に近いという聖書の言葉を思い出すような良い映画でした。
とても長い動画ですけれども、興味があれば御聴きください。